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神戸のサクセスファン行政書士事務所

警備業認定の要件と欠格事由|個人・法人役員・責任者の確認を解説

警備業認定では、申請者が警備業法第3条の欠格事由に該当しないことと、営業所・業務区分に応じた指導教育責任者を選任できることを確認します。法人の場合は代表者だけでなく、役員や実質的な支配関係にも確認が及びます。

「警備経験があるから申請できる」「役員のうち社長だけ調べればよい」と考えると、準備の途中で確認漏れに気付くことがあります。一方で、過去の破産や病歴などの言葉だけで、認定が永久に受けられないと判断することも適切ではありません。

この記事では、警備業を始めたい方に向け、誰について何を確認するか、欠格事由で誤解しやすい点、責任者の準備を整理します。申請手順・費用・必要書類の全体は警備業認定の総合ガイドをご覧ください。個別の該当性は、事実関係と資料を基に管轄公安委員会の審査を受ける事項です。

警備業認定の要件は、申請者・法人役員・責任者を分けて確認

申請前に確認する3つのまとまり

① 事業を営む人・法人
個人申請者 / 法人の役員・実質的な支配関係
↓
② 営業所と業務区分
どこで、1号〜4号のどの仕事を扱うか
↓
③ 指導教育責任者
区分に対応する資格者証と、実際に勤務・指導できる体制

申請者の欠格事由だけを確認しても、責任者が決まっていなければ準備は完了しません。

警備業法第4条の認定は、第3条各号のいずれにも該当しないことについて受けるものです。個人事業でも法人でも必要で、法人設立の登記をしたことや、警備員として経験を積んだことだけで営業を始められるものではありません。

まず個人か法人か、営業所、扱う区分、責任者候補を整理します。区分が未定の場合は、1号・2号・3号・4号の違いを確認すると、必要な責任者の資格を絞りやすくなります。

確認先:e-Gov法令検索「警備業法」(第3条・第4条・第5条)

警備業法第3条の欠格事由を一覧で確認する

次の表は第3条の11項目を、確認の出発点として整理したものです。細かな定義や例外があるため、表の短い表現だけで結論を出さないでください。

条文主な確認内容
1号破産手続開始の決定を受け、復権を得ていない
2号拘禁刑以上の刑、または警備業法違反の罰金刑について、執行終了等から5年を経過していない
3号最近5年間に、警備業法・命令・処分への違反、または警備業務に関する一定の重大な不正行為がある
4号集団的・常習的な暴力的不法行為等を行うおそれについて、相当な理由がある
5号暴力団対策法の所定の命令・指示を受けてから3年を経過していない
6号アルコール、麻薬、大麻、あへん、覚醒剤の中毒に該当する
7号心身の障害により警備業務を適正に行えない者として、国家公安委員会規則が定める場合に該当する
8号営業について成年者と同じ行為能力を有しない未成年者(相続に関する例外あり)
9号営業所・業務区分ごとに指導教育責任者を選任すると認められない相当な理由がある
10号法人の役員の中に、1号〜7号のいずれかに該当する人がいる
11号4号に該当する人が、出資・融資・取引等を通じて事業へ支配的な影響力を持つ

個人の経歴だけでなく、法人の体制や責任者の選任も欠格事由の確認に含まれます。特に法人では、代表者個人に問題がないことだけで認定の見通しを判断しないようにしましょう。

確認先:神奈川県警察「警備業の認定を受けられない方」

前歴・破産・健康状態で誤解しやすい点

刑の種類と、期間を数える起点を確認する

第3条第2号は、拘禁刑以上の刑と、警備業法違反による罰金刑を対象としています。どのような罰金でも同じ条項に当たるという意味ではありません。ただし、第2号だけでなく、重大な不正行為等の別の項目も確認する必要があります。

5年の起点は、単に判決日や事件の日ではなく、刑の執行を終えた日、または執行を受けることがなくなった日です。執行猶予がある場合や過去の刑に関する経過措置など、事情によって確認が必要なため、「判決から5年」と機械的に数えないでください。判決・刑の内容と、その後の経過が分かる資料を整理して確認します。

現在の条文は「拘禁刑」の表記です。古い案内の「禁錮以上」という表現だけで、過去の刑が確認対象から外れたと判断しないようにしてください。

破産したことがあるだけで、永久に欠格になるわけではない

第1号の確認点は、破産手続開始の決定を受けて「復権を得ていない」かどうかです。過去に破産した事実があるというだけで、一生警備業を営めないという規定ではありません。

反対に、手続きを申し立てた時期や借金の返済状況だけで復権済みと決めることもできません。裁判所の決定等の資料を基に、現在の状態を確認してください。

病名や通院歴だけで、一律に判断しない

第7号の具体的な基準は、警備業の要件に関する規則で定められています。精神機能の障害により、警備業務を適正に行うために必要な認知・判断・意思疎通を適切に行えないかが確認点です。

病名、障害者手帳の有無、通院していることだけを理由に、必ず認定不可とする説明は適切ではありません。医師の診断書など必要な資料を用いて、具体的な状況を確認します。健康上の事情が気になる場合も、自己判断で申請書や誓約書を記載せず、確認すべき内容を整理しましょう。

確認先:e-Gov法令検索「警備業の要件に関する規則」(第3条)

確認先:e-Gov法令検索「警備業法」(第3条)

法人は代表者以外の役員・実質的な支配関係も確認する

法人の役員の中に第3条第1号〜第7号のいずれかに該当する人がいる場合は、法人自体の欠格事由になります。「社長以外は現場に出ない」という理由だけで確認対象から外すことはできません。

警備業法上の役員は、取締役等に限らず、監査役などこれらに準ずる者も含みます。さらに、相談役・顧問などの名称であっても、法人に対して役員と同等以上の支配力を持つと認められる人が含まれます。登記事項証明書に名前がある人だけを見ればよいとは限りません。

株式・出資の状況や、実際に経営を決めている人との関係も整理してください。役員の範囲が不明な場合は、法人の構成・役職・権限が分かる資料を示して管轄に確認します。

第11号は、暴力的不法行為等のおそれに関する第4号の該当者が、出資・融資・取引等を通じて事業に支配的な影響力を持つ場合を対象とします。名義上の役員を変更しただけで、実質的な関係の確認がなくなるわけではありません。

確認先:神奈川県警察「警備業法上の役員」

指導教育責任者は、名前と資格だけでなく勤務体制まで確認

指導教育責任者を営業所・業務区分ごとに選任できることも、認定の重要な要件です。1号〜4号のうち、その営業所で扱う区分に対応した資格者証を確認します。代表者自身が必ずすべての資格を持つ必要がある、という意味ではありません。

兵庫県警察の審査基準では、区分ごとの候補者を具体的に決めていない場合や、候補者がその営業所に勤務することを到底期待できない場合等が、第3条第9号の確認対象として示されています。「認定後に探す」「資格者証だけ借りる」という準備では足りません。

  • 候補者の氏名と、担当する営業所が決まっているか
  • 取り扱うすべての区分に対応する資格者証があるか
  • 実際に勤務し、教育計画・指導・記録管理を担えるか
  • 退職・配置変更の予定や、他営業所との兼務がないか

営業所間の兼務には要件・承認が関係する場合があるため、人数を減らす目的で自由に兼務できるとは判断しません。また、指導教育責任者の資格者証交付には、警備業法第22条の要件が別にあります。事業者の認定要件と、候補者個人の資格要件を分けて確認してください。

確認先:兵庫県警察「警備業法の審査基準」

確認先:北海道警察「警備員指導教育責任者」

確認結果を申請書類へつなげる

要件の確認は、誓約書に署名するだけの作業ではありません。申請者、法人役員、責任者候補を一覧にし、それぞれについて必要な資料を集めます。

  • 本人・法人の状況:履歴、役員・出資関係、営業所と業務区分を整理する
  • 公的書類:住民票、身分証明書、登記事項証明書等の必要範囲を確認する
  • 医師の診断書:対象者と確認事項に合う指定様式を確認する
  • 責任者:資格者証の写しと、実際の勤務・教育体制を確認する
  • 気になる事情:出来事・日付・現在の状態が分かる資料を整理し、誓約前に確認する

兵庫県の添付書類一覧は、個人申請者・法人・法人役員・指導教育責任者を分けて示しています。身分証明書は運転免許証等の本人確認書類とは別で、住民票は個人番号を記載しないなどの注意点があります。最新の提出先の案内で確認してください。

刑事処分・破産・健康状態などの詳細を、公開コメント欄や誰でも閲覧できる資料へ載せる必要はありません。相談の目的と相手を確認し、必要な範囲で資料を共有します。

確認先:兵庫県警察「認定(更新)等の申請の添付書類一覧」

認定後も要件の確認は続きます。役員や責任者の交代、更新時には現在の状態を見直してください。更新については警備業認定の更新期限・必要書類の解説で整理しています。

警備業認定の要件でよくある質問

警備員の経験がなくても、事業主になれますか?

事業主本人の警備経験がないことだけで、直ちに認定不可になるわけではありません。ただし欠格事由に該当しないこと、区分に対応した指導教育責任者を選任できることなどは必要です。本人が責任者資格も取得する場合は、その資格の取得条件を別に確認します。

役員が一人でも欠格事由に該当すると、法人は申請できませんか?

法人の役員の中に第3条第1号〜第7号のいずれかの該当者がいることは、法人の欠格事由になります。対象となる役員の範囲と、その人の具体的な該当性を確認してください。名義だけを変えて実態を隠す対応はできません。

事業者の要件と、警備員として働く条件は同じですか?

同じではありません。警備員については第14条により、18歳未満の人や第3条第1号〜第7号に該当する人への制限があります。事業者の認定、指導教育責任者の資格、警備員の就業条件を混同せず、それぞれの立場で確認します。

要件が気になるときは、申請前に事実関係を整理する

サクセスファン行政書士事務所へのご相談では、個人・法人の別、予定する営業所と警備区分、責任者候補の資格、確認したい事情の概要をお伝えください。申請に必要な資料と、管轄へ確認すべき論点を整理しやすくなります。

認定の可否は、個別の事実関係と審査によって決まります。過去の出来事や診断名の一言だけで結論を出すのではなく、資料を基に準備を進めましょう。