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神戸のサクセスファン行政書士事務所

酒類卸売業免許の種類と準備|8区分の選び方と申請の注意点

酒販店に日本酒を販売したい、輸入ワインを国内の販売店へ供給したい、自社ブランドのお酒を取扱店に広めたい。こうした計画では、酒類卸売業免許を確認します。

ココがポイント

最初に整理するのは、販売先が「再販売用に仕入れる酒類販売業者や、酒類製造者」なのか、それとも「店内で提供する飲食店など」なのかです。 事業者への販売や大量の納品が、すべて酒税法上の卸売になるわけではありません。

こんにちは。神戸のサクセスファン行政書士事務所、行政書士の小野馨です。この記事では、全国共通の酒類卸売業免許について、販売先の確認、8区分の選び方、区分に応じた要件と申請準備を解説します。関西の地名を使う箇所は計画の具体例であり、地域限定の制度ではありません。

小売・通販・卸売の全体像から確認したい方は、酒類販売業免許の種類と選び方をご覧ください。

本記事は国税庁「酒類卸売業免許申請の手引」令和8年9月改訂版と、区分別の審査資料を基にしています。手引の参照頁は、同PDFに記載された頁番号です。個別の免許の可否は、取引計画と資料に基づき税務署が審査します。

酒類卸売業免許の区分や、仕入先・販売先の準備でお悩みの方へ。扱うお酒、取引先、販売方法をお知らせください。必要な免許と申請準備について無料で相談できます。

酒類の卸売と小売は販売先と使い道で確認する

酒類卸売の準備は「誰に・何を・どう売るか」から
① 販売先と用途を確認

酒販店への再販売用の販売/酒類製造者への販売
↓
卸売の区分を確認

飲食店の店内提供用・一般消費者への販売
↓
小売の区分を確認

② 商品と販売方法を整理

酒税法上の品目/自社輸出入か国内仕入れか/自社ブランドか/会員の店頭持ち帰りか。

↓
8区分の取扱範囲と照合

③ 要件と取引資料を準備

経験・販売数量・資金・場所・取引承諾書等を確認。

全酒類・ビールは免許可能件数と抽選日程も確認。

同じ相手でも、店内提供用と持ち帰り再販売用では取引を分けて整理します。

酒販店への再販売用と飲食店への店内提供用を分ける

酒類卸売業免許は、酒類販売業者や酒類製造者に対して酒類を継続的に販売するための免許です。一方、消費者、店内で飲用に供する料飲店営業者、酒類を菓子などの原料に使う製造業者への販売は、小売に区分されます。

取引先の会社名や購入量だけでなく、今回仕入れる酒類を何に使うのかを確認してください。

販売先と購入後の使い道 確認する免許の方向
酒販店・スーパー等が、酒類を商品として再販売するために仕入れる 卸売。取り扱う酒類や販売方法に合う区分を検討する
酒類製造者に酒類を販売する 卸売。相手の製造免許や取引内容を確認する
飲食店が、店内でお客様に飲んでもらう酒類を仕入れる 小売。販売方法に応じて一般小売・通信販売等を確認する
菓子店が、お菓子の製造原料として酒類を仕入れる 小売
一般の消費者が、自宅用や贈答用に購入する 小売

関西での計画例として、神戸の事業者が大阪の酒販店へ再販売用のワインを納品するなら、卸売の検討になります。同じ大阪の取引先でも、レストランがグラスワインとして店内提供するための購入なら、小売として整理します。「業務用」「ケース単位」という呼び方では決まりません。

飲食店が酒類小売業免許も持ち、ボトルの持ち帰り販売をしている場合は、店内提供用の仕入れと再販売用の仕入れを区別します。相手が免許を持っているという事実だけで、すべてを卸売として扱わないことが大切です。

根拠:国税庁「酒類卸売業免許申請の手引」5、21頁、酒税法及び酒類行政関係法令等解釈通達 第9条・第1項関係8。

ネット受注や小売との兼業も取引ごとに整理する

酒販店からネットで注文を受ける卸取引も、まず卸売として必要な区分を判断します。「インターネットを使うから通信販売酒類小売業免許」という順番ではありません。卸売免許に付された品目・販売方法の条件も確認します。

反対に、卸売免許だけで一般の消費者への店頭販売や通販まで行うことはできません。

卸売と小売を両方計画している場合は、それぞれの販売先、商品、受注方法、引渡し方法を分けて相談してください。

同じ販売場で既に免許を持つ場合は、現在の免許条件と追加する事業に応じ、条件緩和などの手続を検討します。

一般小売を併営する方は、一般酒類小売業免許の4つの要件も確認できます。ただし、同記事は一般小売の説明です。卸売の経験・数量・需給調整の条件まで同じものとして使うことはできません。消費者等への広域通販は、通信販売酒類小売業免許の解説をご覧ください。

根拠:国税庁手引5〜8、16、19、21頁、国税庁の免許区分の定義。

酒類卸売業免許は扱う酒類と販売方法で8区分に分かれる

8区分の取扱範囲を販売計画と照らし合わせる

酒類卸売業免許は一種類ではありません。国税庁の手引では、次の8区分に分かれています。名前だけで選ばず、予定する取引が各区分の範囲に収まるかを確認しましょう。

免許の区分 卸売できる範囲・方法 選ぶ際の主な確認点
全酒類卸売業免許 原則として全ての品目の酒類 多品目の卸売を計画する場合。免許可能件数・公開抽選等を確認する
ビール卸売業免許 ビール ビールの卸売を計画する場合。免許可能件数・公開抽選等を確認する
洋酒卸売業免許 果実酒、甘味果実酒、ウイスキー、ブランデー、発泡酒、その他の醸造酒、スピリッツ、リキュール、粉末酒、雑酒の全部または一部 商品の酒税法上の品目が、この10品目に含まれるか
輸出入酒類卸売業免許 自己が輸出する酒類、自己が輸入する酒類、またはその両方 実際に自社が輸出・輸入する取引か
店頭販売酒類卸売業免許 自己の会員である酒類販売業者に店頭で直接引き渡し、会員が持ち帰る方法 会員の免許確認・登録管理を行い、配達をしない計画か
協同組合員間酒類卸売業免許 自己が加入する事業協同組合の組合員である酒類小売業者への卸売 同じ事業協同組合に加入しているか、相手が小売できる免許を持つか
自己商標酒類卸売業免許 自ら開発した商標または銘柄の酒類 自社ブランドの開発・取引内容と、卸売する商品の範囲が合っているか
特殊酒類卸売業免許 酒類事業者の特別な必要に対応する卸売 酒類製造者の本支店・出張所等、企業合同、共同販売機関に関する取扱いか

特殊酒類卸売業免許の欄にある3つは、その区分に含まれる類型です。別々の大区分として足し合わせ、卸売免許を10種類と数えるものではありません。

また、「全酒類」は全ての売り方を認める意味ではありません。全酒類卸売業免許にも卸売に限る旨の条件が付きます。消費者への小売を追加するときは、別途その販売方法を確認します。

根拠:国税庁手引5〜7、19頁。

洋酒と輸入酒を同じ意味で捉えない

洋酒卸売業免許の「洋酒」は、海外製のお酒全般という意味ではありません。表に挙げた酒税法上の品目で範囲が決まります。国産ワインも、品目が果実酒であればこの区分の検討対象です。一方、海外製のビールを扱う計画を、輸入品だからという理由だけで洋酒卸売業免許に当てはめることはできません。

輸出入酒類卸売業免許では、自己が輸出・輸入する酒類かどうかを確認します。他社が輸入した酒類を国内で仕入れ、さらに酒販店へ卸売する場合は、扱う品目に応じて、洋酒卸売業免許など別の該当区分を検討します。

行政書士 小野馨
例えば、自社で輸入したワインの卸売と、国内の輸入業者から仕入れたワインの卸売を両方行うなら、二つの流れを申請前に伝えます。「輸入ワインを扱う」という説明だけでは、必要な免許条件を整理できません。

輸出入の通関や食品関係の手続は、酒類卸売業免許とは別に確認する事項です。ここでは、免許区分の判断に必要な取引の流れを整理します。

根拠:国税庁手引5頁。

自社輸入と輸出を計画する場合は、免許以外の手続も次の記事で確認できます。

お酒を輸入して販売するには|必要な免許・食品等輸入届出・通関・表示を解説

お酒を輸入して日本で販売するために、輸入者と売り方に合う免許、食品等輸入届出、通関・税金、日本語ラベルの準備を順に解説。発注前の資料収集から販売開始前の点検まで、次にすることを整理します。

お酒を輸出するには|酒類販売業免許・通関・相手国の確認方法を解説

お酒を輸出する事業者向けに、取引の形に応じた酒類販売業免許、相手国の輸入・表示条件、通関書類、酒税・消費税の確認を準備順に解説します。

自社ブランドと店頭会員制は実際の運営方法が重要

自社ブランドの酒類を酒販店へ卸売する計画では、自己商標酒類卸売業免許が候補になります。卸売できるのは自ら開発した商標または銘柄の酒類に限られるため、他社ブランドの商品も扱うなら、その部分は分けて確認してください。

準備として、商品の企画内容、ブランド・銘柄の開発経緯、製造者との取引関係、卸売予定の商品を説明できる資料を整理しましょう。これは販売計画を明らかにするための準備例であり、全案件で同じ資料一式が法定必須という意味ではありません。

店頭販売酒類卸売業免許を検討する場合は、次の条件を運営に反映する必要があります。

  • 相手の住所・氏名または名称と、酒類販売業者であることを免許通知書等で確認する。
  • 自己の会員として登録し、管理する。
  • 酒類を店頭で直接引き渡し、会員が自ら持ち帰る。

この区分では、未登録の酒類販売業者への卸売や、販売した酒類の配達はできません。「会員制サイトを作る」「法人に会員証を発行する」だけでは条件を満たしません。

協同組合員間酒類卸売業免許も、業界団体や商工会に加入していれば使える免許ではありません。自己が加入する事業協同組合の組合員で、小売可能な酒類販売業免許を持つ者が対象です。同じ上部団体の傘下でも、別の事業協同組合の組合員への卸売は、この区分の対象になりません。

根拠:国税庁手引5〜6頁。

免許の候補が決まったら、取引計画と要件を照らし合わせましょう。仕入先・販売先、取扱品目、販売場、開業希望時期をもとに、申請前にそろえる資料をご案内します。

卸売免許の申請は区分ごとの要件と取引資料をそろえる

経験と販売見込数量の基準を区分ごとに確認する

新規販売場の申請では、申請者・役員等に関する人的要件、販売場の場所的要件、経営の基礎などを審査します。さらに、全酒類卸売業免許とビール卸売業免許では、免許可能件数による需給調整の確認が必要です。この件数枠や公開抽選の日程を、ほかの6区分にも一律に当てはめることはできません。

特に取り違えやすいのが、経営能力に関する経歴の扱いと、年平均販売見込数量です。以下は新規申請を検討する際の整理です。

区分 経歴・能力の確認 年平均販売見込数量の基準
全酒類卸売業免許 酒類の卸売業を適正に経営できる知識・能力。原則として要件を満たすものと扱う経歴の例として、酒類製造・販売業務への継続10年以上の直接従事、同事業の経営者としての継続5年以上の直接従事等がある 100kL以上
ビール卸売業免許 年平均販売見込数量を除き、全酒類卸売業の取扱いを準用 50kL以上
洋酒・店頭販売・協同組合員間・自己商標の各卸売業免許 酒類販売業を適正に経営できる知識・能力。原則として要件を満たすものと扱う経歴の例に、酒類製造・販売業務への継続3年以上の直接従事等がある 年平均販売見込数量の基準なし
輸出入酒類卸売業免許 卸売業を経営できる知識・能力に加え、契約等による輸出入の確実性、店舗・所要資金等を確認 年平均販売見込数量の基準なし
特殊酒類卸売業免許 製造者の本支店等、該当する類型に応じ、販売能力や需給調整上の支障の有無等を確認 年平均販売見込数量の基準なし

上表の酒類製造・販売業務の経歴例からは、薬用酒だけの販売業を除きます。経歴は年数だけで判定されるものではなく、酒類の知識、記帳能力、独立して営業できる能力なども確認されます。

全酒類・ビールについては、調味食品等の卸売業を10年以上継続して経営した場合、対象業務の期間を相互に通算して10年以上となる場合、酒類業界に十分精通していると認められる場合など、ほかの経歴の扱いもあります。

販売場が沖縄県にある場合は、手引が示す経歴基準の「10年」を「3年」と読み替える取扱いがあります。

洋酒・店頭販売・協同組合員間・自己商標の4区分では、手引に挙げる従事・経営経験がない場合、他業種での経営経験や酒類販売管理研修の受講の有無等を踏まえ、知識・能力を実質的に審査する説明があります。この取扱いを、全酒類・ビールにも同じ条件で当てはめる説明はできません。

ココがポイント

数量基準がない区分でも、取引計画や資金の説明が不要になるわけではありません。 予定販売先ごとの品目・本数・容量・取引頻度を整理し、実際の販売見込みと仕入れ計画を一致させてください。

根拠:国税庁手引11〜16頁、第10条・第10号関係6〜9、特殊酒類卸売業免許の審査項目一覧表。

全酒類とビールは免許可能件数と公開抽選の日程を確認する

全酒類・ビールの卸売免許は、都道府県を一単位とする卸売販売地域ごとに、免許年度の免許可能件数が定められます。免許年度は毎年9月1日から翌年8月31日までです。

時期・段階 全酒類・ビール卸売の主な流れ
毎年9月1日 地域ごとの免許可能件数を公表。土・日曜日の場合は翌月曜日
9月1日〜9月30日 抽選対象申請期間。土・日曜日に当たる場合の取扱いを含め、その年度の案内を確認する
10月中 原則として公開抽選を行い、審査順位を決定する
審査開始の通知後 通知の日から2週間以内に、審査時提出分の書類を提出する
要件審査後 免許可能件数の範囲内で免許の付与等を判断する

ココに注意

公開抽選は、免許を無条件に与える人を決める手続ではなく、審査順位を決める手続です。 上位になっても、免許要件を満たさなければ免許は付与されません。抽選対象の申請件数が免許可能件数を超えない場合には、抽選を行わず審査へ進む取扱いがあります。

対象には、新規販売場の申請だけでなく、異なる都道府県からの販売場移転や、全酒類・ビール卸売を追加する条件緩和の申出も含まれます。同じ卸売販売地域内の移転は公開抽選の対象とならず、免許可能件数の残数にかかわらず審査する取扱いです。

申請等は年中可能ですが、抽選対象の申請が先に審査されます。

抽選対象期間外の申請は、その後も免許可能件数が残っている場合に付与等の対象となります。

さらに、7月1日〜8月31日に受理した申請等は、原則として同年9月1日に受理したものとして扱われます。

法人成り等、営業の譲受け、同一卸売販売地域内の移転は、この7〜8月の取扱いから除かれます。

この特則では、その時点で当年度の枠が残っていても、翌免許年度の枠で扱われます。

最新の公表資料は、国税庁「全酒類卸売業免許及びビール卸売業免許について」から確認してください。地域例として、兵庫県や大阪府に販売場を置く計画では、大阪国税局の公表資料の該当府県を確認します。公表上の残数は、抽選対象申請件数を差し引いた数であり、最新の空き状況を保証するものではありません。

一方、ほかの6区分は原則として公開抽選をせず、申請書等を受理した日付の順に審査します。洋酒卸売などを始める場合は、全酒類卸売・ビール卸売の抽選対象申請期間に合わせて申請を待つ必要はありません。

根拠:国税庁手引3、6、8〜10、15〜18頁。

仕入先と販売先の取引承諾書等を早めに準備する

仕入先から酒販店へ卸す取引の一例です。すべての免許区分に同じ配送方法が認められるわけではありません。店頭販売酒類卸売業免許では会員の店頭持ち帰りが条件となり、配達はできません。

卸売の申請では、誰から仕入れ、誰に売るのかが事業計画の中心になります。国税庁のチェック表では、予定仕入先と予定販売先の取引承諾書等を添付することとされています。

先に取引予定先を一覧にして、次の内容を確認すると準備を進めやすくなります。

  • 仕入先・販売先の名称、所在地、連絡担当者。
  • 取引に関係する酒類販売業免許・製造免許と、その品目・販売方法等の条件。
  • 取引予定の品目・銘柄、容量、本数、時期、仕入れ・販売価格。
  • 販売先が再販売用として仕入れるのか、飲食店内で提供するために仕入れるのか。
  • 商品の引渡し・配送方法、代金の支払・回収条件。

一覧の項目は計画を整理するための準備例です。取引承諾書等の記載内容や、計画段階でまだ確定していない事項の説明方法は、申請区分と取引の状況に応じて確認します。

販売先については、免許通知書等で予定の取引に対応できることを確かめましょう。店頭販売酒類卸売業免許では、前述のとおり、相手が酒類販売業者であることの確認と会員登録・管理が制度上の条件です。

自己輸出入を計画する場合は、契約書や商談資料などにより、誰とどのような輸出入を行うのかも説明します。契約内容が完全に確定していなくても、輸出入が行われることが確実と認められる場合の取扱いがありますが、仕入先・販売先とも未定のまま免許を先に取ればよい、という意味ではありません。

根拠:国税庁手引5〜6、47〜48頁、第10条・第10号関係9。

場所と資金は予定する卸売の規模に合わせる

免許は販売場ごとに受けます。本店の免許が、別の支店で行う販売にそのまま使えるわけではありません。所在地を定め、販売場・事務所・保管場所の関係と、他の営業との区分を図面や運営方法で説明します。

場所的要件では、酒類製造場・既存の酒類販売場・酒場・料理店等との関係、区画、販売従事者、代金決済などを確認します。賃貸物件では契約内容や使用権限も必要です。住所だけを決めるのではなく、そこで誰が受注・売上管理・在庫管理をするのかまで整理してください。

資金面では、商品の仕入れだけでなく、在庫を保有する期間や売上代金を回収するまでの期間にも目を向けます。全酒類卸売の取扱いでも、月平均販売見込数量、在庫数量・日数、売上の回収期間、設備等を踏まえて所要資金を確認することとされています。

例えば、販売先からの入金が翌月末でも、仕入代金を先に支払うなら、その間の資金が必要です。収支見込み、資金繰り、自己資金や融資の裏付けをそろえ、取引承諾書等の計画と矛盾しないようにしましょう。

全国一律の最低資本金や最低倉庫面積を、ここで独自に設定することはできません。取扱商品、数量、保管・配送方法に応じて必要な施設・設備と資金を確認します。

根拠:国税庁手引5、12〜14、26、30〜35、42、47〜48頁、第10条・第10号関係6〜9。

新規申請と条件緩和で書類・日程を分ける

新規販売場の申請では、申請書と図面、事業概要、収支見込み、資金計画のほか、誓約書、履歴書、定款、契約書、地方税の納税証明、財務諸表、土地・建物の登記事項証明書等を確認します。省略できる書類や追加資料は、申請者・販売場・申請形態により異なります。

全酒類・ビールについて抽選対象期間に申請する場合は、「申請時提出分」と「審査時提出分」を分けることができます。ほかの区分の申請や、抽選対象期間外の申請に、この二段階の提出方法をそのまま当てはめないようにしてください。

既に小売業免許を持つ販売場で卸売を追加する場合は、現在の免許通知書を確認し、条件緩和の申出を検討します。

全酒類・ビールへの条件緩和では、取消要件に該当しないこと、年平均販売見込数量、需給調整要件などを確認します。

新規申請の要件・書類一式と同じものとして扱わず、手引の条件緩和の章を確認してください。

登録免許税は、新規の卸売免許では1件9万円、小売業免許を卸売できるよう条件緩和する場合は6万円です。免許が付与される場合に、税務署からの通知に従って納付します。

審査の標準処理期間は、原則として申請書等を提出した日の翌日から2か月以内です。ただし、公開抽選を実施した申請等は、審査順位に従って審査を開始した日から2か月以内となります。追加資料や補正の連絡から提出等までの期間は除外されるため、9月に申請すれば必ず11月に営業開始できる、とはいえません。

小売を行わない場合、手引では申請書の酒類販売管理者選任予定欄は記載不要とされ、次葉6も提出不要とされています。

小売向けの管理者選任や表示の説明を卸売専業に一律に当てはめず、小売併営の有無を分けて確認します。

ただし、卸売にも仕入れ・販売の記帳等の義務があり、卸売取引は取引の都度記帳する必要があります。

根拠:国税庁手引9、16〜21、26〜27、30、48〜49頁。

税務署へ相談する前の準備チェックリスト

区分に迷ったまま申請書を書き始めるより、まず取引の流れを一枚にまとめると、確認すべき点が明確になります。

  • [ ] 販売先が再販売する酒販業者・酒類製造者か、店内提供用に仕入れる飲食店等かを分けた。
  • [ ] 全商品の酒税法上の品目と、自社輸出入品・他社輸入品・自社ブランドの別を整理した。
  • [ ] 会員の店頭持ち帰り、配送、消費者向け販売など、予定する引渡し方法を漏れなく書き出した。
  • [ ] 8区分から候補を絞り、必要な免許条件と実際の販売計画を照合した。
  • [ ] 仕入先・販売先の候補と免許の内容を確認し、取引承諾書等の準備を進めた。
  • [ ] 区分に応じた経歴・知識・能力の説明と、販売見込数量の根拠を用意した。
  • [ ] 販売場・事務所・保管場所、使用権限、他の営業との区分を整理した。
  • [ ] 仕入れから入金までの資金と、必要な施設・設備の裏付けを確認した。
  • [ ] 全酒類・ビールの場合は、免許可能件数、抽選対象期間、7〜8月の取扱いを確認した。
  • [ ] 既存免許がある場合は、新規申請か条件緩和かを確認し、販売開始までの予定に審査・補正の期間を見込んだ。

相談先は、販売場所在地を担当する税務署の酒類指導官です。所在地を所轄する税務署と、酒類指導官がいる税務署が異なることもあるため、国税庁の相談窓口一覧で確認してください。

酒類卸売業免許の準備では、「この商品を、この相手に、この方法で売る」という計画を具体化することが出発点です。商品と販売先が増える場合も、一つの免許名だけで判断せず、それぞれの取引が条件に収まるかを確かめていきましょう。

神戸・兵庫で一般小売も併営する計画がある方は、神戸の一般酒類小売業免許の申請案内もご参照ください。卸売を含む計画について相談する際は、所在地、商品一覧、仕入先・販売先、現在の免許通知書をまとめておくと、必要な手続を確認しやすくなります。

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酒類卸売業免許について無料相談を受け付けています。取扱商品、仕入先・販売先、販売場の所在地、現在の免許の有無をお知らせください。役所への事前相談、資料整理、申請書類の作成・提出や補正対応について、必要な準備を一緒に確認します。