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神戸のサクセスファン行政書士事務所

探偵業の開業要件と欠格事由|資格・個人開業・法人役員の確認を解説

探偵業を始めたいけれど、探偵の資格や実務経験がない。個人で始めてよいのか、会社を作る必要があるのか。過去の事情や役員の経歴が、開業に影響するのか。開業準備では、こうした「自分は営業できるのか」という確認が先になります。

探偵業を営むための特別な資格は必要ありません。個人でも法人でも始められますが、探偵業法の欠格事由に該当しないことと、営業開始前の届出が必要です。民間資格の取得、会社の設立、税務上の開業届だけで、探偵業の手続が完了するわけではありません。

この記事では、開業者本人と法人役員のどこを確認するのか、7つの欠格事由をどう読み違えないようにするか、書類を集める前に整理しておきたい点を解説します。個別の経歴について営業の可否を断定するのではなく、所轄警察署へ正確に確認するための判断材料をまとめます。

確認日:2026年11月7日。全国共通の探偵業法を中心に解説しています。

探偵業の開業に資格は必要?まず3つを分けて考えます

警視庁は、探偵業を営むために特別な資格等は必要ないと案内しています。ただし、「資格が要らない」という説明だけで、準備なしに営業を始められると受け取らないことが大切です。

確認すること意味と、開業前に行うこと
資格・技能法定の特別な資格は不要です。一方で、調査の適法性、契約や情報管理など、業務に必要な知識・技能は別に準備します。
欠格事由探偵業を営めない事由です。個人なら本人、法人なら役員について確認し、未成年者には法定代理人等の条件も確認します。
開始届出・運営準備営業所ごとの開始届出に加え、標識、契約時の書面、秘密保持、資料管理などを整えます。

民間の探偵講座や認定資格は、学習内容を検討する対象にはなりますが、法定の開業資格や開始届出の代わりにはなりません。また、届出を済ませても警察のような特別な捜査権限が与えられるわけではなく、他の法律で禁止・制限される行為はできません。

資格に関する説明は警視庁「探偵業法の概要」、業務上の原則は探偵業法第6条で確認できます。

そもそも予定するサービスが探偵業に当たるかが分からない方は、先に探偵業の届出が必要な仕事と対象外になる境界を確認してください。便利屋や情報調査という屋号でも、実際の業務内容によって判断されます。

人の条件を確認し、届出と運営の準備へ進めます。

個人開業と法人開業では、誰の欠格事由を確認するかが違います

個人で営業する場合は、事業主本人が欠格事由に該当しないことを確認します。法人で営業する場合は、代表者だけでなく役員を確認します。会社名義なら個人の事情を確認しなくてよい、という制度ではありません。

開業の形確認対象準備で見落としやすい点
個人事業開業者本人。未成年者は営業能力と法定代理人等も確認小規模・副業・一人での営業でも、開始届出を省略しない。
法人役員のうち第3条第1号から第5号までに該当する人がいないか代表者一人の書類だけで準備を終えない。役員全員分の必要書類を整理する。

法人を設立するかどうかは、欠格事由の回避策として考えるものではありません。経営体制や契約主体を決めたうえで、実際に営業する個人・法人に対応する届出準備を進めます。設立登記や税務手続と探偵業の開始届出は、それぞれ別の手続です。

探偵業法の欠格事由は7項目|条件と期間を省略しない

欠格事由は、探偵業法第3条に定められています。次は、条文の条件を保った整理です。一つでも関係しそうな項目がある場合は、自己判断で誓約する前に、その項目の事実関係を確認してください。

条文営業できない事由
第1号破産手続開始の決定を受けて、復権を得ない者。
第2号拘禁刑以上の刑に処せられ、又は探偵業法の規定に違反して罰金刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から5年を経過しない者。
第3号最近5年間に、探偵業法第15条の処分に違反した者。
第4号暴力団員、又は暴力団員でなくなった日から5年を経過しない者。
第5号心身の故障により探偵業務を適正に行うことができない者として、内閣府令で定めるもの。
第6号営業に関し成年者と同一の能力を有しない未成年者で、その法定代理人が第1号から第5号又は第7号に該当するもの。
第7号法人で、その役員のうちに第1号から第5号までのいずれかに該当する者があるもの。

現行の第2号は「拘禁刑以上」という表現です。古い案内には「禁錮以上」が残っている場合があります。e-Govの探偵業法第3条と、2025年6月1日の変更を示した新潟県警の新旧対照表(PDF)を基に確認してください。過去の懲役・禁錮の扱いも、刑の名称が変わったから対象外と判断してはいけません。

破産歴があることと、復権を得ていないことは違います

第1号は「過去に破産したことがある人」をすべて排除する書き方ではありません。確認するのは、破産手続開始の決定を受けて、現在も復権を得ていない状態に当たるかです。

「かなり前の出来事だから大丈夫」「破産したことがあるから一生無理」と、どちらにも決めつけないでください。手続の経過や復権の状況が不明なら、関連書類を整理し、窓口にどの資料で確認すべきかを尋ねます。

刑罰に関する5年は、判決の日からとは限りません

第2号は、対象になる刑と期間の起算点の両方を確認する必要があります。罰金刑は、条文上「探偵業法の規定に違反して」処せられた場合が対象です。あらゆる罰金を同じように扱う規定ではありません。

また、5年は単純に判決日から数えるものではなく、「その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日」からです。刑の種類、根拠となる法律、執行の経過を確かめずに、年数だけで判断しないようにしましょう。

執行猶予が付いている場合や、旧制度の懲役・禁錮に関係する場合などは、事情によって確認が必要です。判決や執行に関する日付を整理し、所轄警察署へ確認してください。この記事の一覧だけで個別の起算日を確定することはできません。

営業停止・廃止の処分を「受けた」と「違反した」は別です

第3号が対象にしているのは、最近5年間に第15条の処分へ違反した人です。第15条には営業停止や営業廃止の命令があり、処分を受けたという事実だけに言い換えると、条文と意味が変わります。

関係する事情がある場合は、処分の内容、対象期間、その後の営業の有無などを分けて整理します。処分に従っていた場合まで一律に第3号に該当すると決めつけず、反対に処分期間が終わったという理由だけで確認を省かないようにしてください。

心身の故障は、病名や通院歴だけで判断しません

第5号について、施行規則第1条は、精神機能の障害により、探偵業務を適正に行うために必要な認知・判断・意思疎通を適切に行えない者と定めています。病名、通院歴、障害者手帳の有無だけで、開業できる・できないと一律に判断する規定ではありません。

2019年12月14日の改正では、成年被後見人・被保佐人という身分による一律の欠格規定が削除されています。古いチェックリストをそのまま使わず、現行施行規則第1条と改正内容を示す新潟県警の資料(PDF)を確認してください。個別に確認が必要な場合は、必要な資料と相談方法を窓口に尋ねます。

未成年者は一律に開業不可ではありません

第6号は、単に「未成年者」とだけ定めたものではありません。営業に関して成年者と同一の能力を有するかどうかと、法定代理人の欠格事由を確認する規定です。法定代理人が法人の場合は、第7号の条件も関係します。

未成年者本人について第1号から第5号までの確認が不要になるわけでもありません。本人の条件と、営業に関する能力・法定代理人の条件を分けて確認します。未成年者の営業に関する許可等に応じて添付書類も異なるため、「親の同意があれば書類は通常どおり」と決めつけず、所轄へ相談してください。

欠格事由の確認と、届出に使う書類をつなげます

自分では問題ないと思っていても、開始届出には所定の添付書類が必要です。書類が揃うことと、欠格事由に該当しないことの確認は、別々に置き去りにしないようにしましょう。

個人で届け出る場合法人で届け出る場合
開始届出書、本人の履歴書、住民票の写し、身分証明書、欠格事由に該当しない旨の誓約書が基本です。開始届出書、定款、登記事項証明書に加え、役員全員の履歴書、住民票の写し、身分証明書、誓約書が基本です。
未成年者は、営業の許可や法定代理人に関する追加書類を確認します。役員全員を対象に、取得済み・未取得の書類を整理します。代表者分だけで終えないようにします。

住民票は本籍等の記載条件があり、外国人については国籍等の記載を確認します。マイナンバーは省略する案内です。また、ここでいう身分証明書は、市区町村長が発行する証明書で、運転免許証などの本人確認書類ではありません。請求先や記載事項を取り違えないようにしてください。

書類の正式な案内は、警視庁「探偵業ガイド」(PDF)や京都府警「探偵業を営むには」で確認できます。実際の提出には営業所所在地の警察署の最新様式・案内を使い、必要部数や取得時期を確認してください。

誓約書は、とりあえず署名して後から確認する書類ではありません。自分や役員に関係する事情があるなら、該当性を確認してから準備します。不明な項目があること自体と、欠格事由に該当することは同じではありません。事実を確かめ、根拠のある状態で手続を進めることが大切です。

営業開始までに進める順番|要件確認だけで終わらせない

  • 予定する調査業務と、営業する個人・法人、営業所の所在地を整理する。
  • 本人又は役員全員の欠格事由を確認し、関係する事情があれば所轄警察署へ具体的に相談する。
  • 営業所所在地の最新案内に沿って、開始届出書と添付書類を準備する。
  • 営業開始日の前日までに、営業所ごとに所轄警察署を経由して公安委員会へ届け出る。
  • 標識、契約書面、秘密保持、資料管理、従業者教育などの運営準備も整える。

法定の期限は開始日の前日までですが、未確認事項を残したまま直前に提出する計画にはしないでください。書類の取得や窓口での確認に必要な時間も見込んで準備します。

2024年4月以降は、従来の探偵業届出証明書の交付を受ける仕組みから、所定の標識を自ら作成して掲示する仕組みに変わっています。過去の記事にある証明書交付や手数料の説明を、そのまま開業準備に使わないようにしましょう。詳しい流れは探偵業届出の総合ガイド、現行の届出上の注意は警視庁の届出注意事項(PDF)で確認できます。

個別確認が必要なときに整理しておくこと

窓口へ相談するときは、「自分は開業できますか」だけでなく、どの項目について何が不明なのかを分けて伝えると、確認が進みやすくなります。次は、相談のための整理項目であり、すべてを提出する法定書類一覧ではありません。

  • 営業の予定:個人か法人か、営業所の予定地、開始予定日。
  • 確認対象:本人か、法人のどの役員か、未成年者の法定代理人等か。
  • 気になる項目:第3条のどの号に関係しそうか。
  • 事実と日付:決定・処分・刑の内容、執行の経過、復権等について分かっていること。
  • 手元の資料:事実を確認できる書類の有無。資料がない場合は何で確認できるかを質問する。

犯罪歴や健康状態などに関する資料は、必要性を確認したうえで、相談先と安全な提出方法を決めて扱います。初回の問い合わせフォームに、詳細な経歴や医療情報を長く書き込む必要はありません。まずは相談したい項目と、個別資料の確認が必要なことを伝えてください。

条件と書類が整理できた方は、所轄警察署の案内に沿って準備を進められます。一方、法人役員の書類をまとめたい、開業準備と届出の段取りを一緒に整理したい方は、行政書士への相談も選択肢です。兵庫・神戸で依頼を検討する方は、サクセスファン行政書士事務所の探偵業届出サポートをご確認ください。