「個人事業主でも使えるのか」「パートを入れると5人を超える」「開業したばかりでも申請できるのか」。小規模事業者持続化補助金(以下、持続化補助金)の対象者を調べるときは、人数だけを見ず、事業形態、業種、雇用の実態、開業状況、過去の補助金利用を順に確認します。
一般型・通常枠の第20回では、会社や商工業者である個人事業主などが対象になり得ます。パートタイム労働者も、常時使用する従業員に含める案内です。古い公募回の説明や、賃金引上げ特例の計算方法をそのまま使わないでください。
この記事は、2026年11月8日時点の第20回公募要領・第9版と公式FAQを基準に、自分が対象かを確認するための材料を整理します。個別の採択や交付を保証するものではありません。

持続化補助金の対象者は?事業形態と人数を確認

対象となり得るのは、日本国内に居住する個人、または日本国内に本店がある法人等の小規模事業者です。一人で営む個人事業や一人会社も、従業員を雇っていないことだけを理由に対象外にはなりません。主な形態は次のとおりです。
| 対象となり得る形態 | 確認すること |
|---|---|
| 株式会社、合同会社などの会社・会社に準ずる営利法人 | 業種と従業員数、資本関係、その他の除外条件 |
| 個人事業主 | 商工業者であること、申請時に事業を開始していること |
| 一定の要件を満たすNPO法人 | 収益事業・申告状況、認定NPO法人でないこと等 |
一方、一般社団法人、一般財団法人、医療法人、学校法人、社会福祉法人などは対象外の形態として挙げられています。名称に「法人」があれば対象になるわけではありません。医師・歯科医師・助産師、任意団体などにも除外の定めがあります。
NPO法人は、法人税法上の収益事業を行い、認定NPO法人でないことなどが必要です。収益事業を行っていても、免税されていて確定申告書を提出できない場合は対象外です。該当するNPO法人の人数基準は「製造業その他」の20人以下で判断します。
対象・対象外の一覧は、第20回公募要領4〜5ページで確認してください。
業種によって、5人以下か20人以下かが変わる
| 主な業種 | 常時使用する従業員数 |
|---|---|
| 商業・サービス業(宿泊業・娯楽業を除く) | 5人以下 |
| 宿泊業・娯楽業 | 20人以下 |
| 製造業その他 | 20人以下 |
業種は、現に行っている事業の業態や今後予定している業態により判断します。「サービスを売っているから必ず5人」といった日常の言葉だけで決めず、複数の事業を行っている場合などは、第20回の参考資料の業種の考え方を確認してください。
申請時に基準以下であれば、それ以降は人数を問われないわけでもありません。原則として補助事業終了まで小規模事業者である必要があります。小規模事業者卒業加点を希望する場合は別の条件があるため、採用予定も含めて確認します。
根拠:第20回公募要領4ページ
従業員数は、支店だけでなく事業者全体で数える

まず、誰を雇用しているか一覧にする
「常時使用する従業員」は、給与を支払った人や、職場にいる人の総数と必ず一致するわけではありません。次の順に、人数の根拠をそろえます。
- 本店・支店などを含め、その法人または個人事業全体の人員を一覧にする。
- 申請者が直接雇用している人か、役員・親族・派遣等かを整理する。
- 雇用期間、試用の状況など、公募要領の数え方で確認が必要な人を分ける。
- 確認した人数を業種の5人・20人の基準と照合し、事業終了までの人員予定も見る。
たとえば支店で補助事業を行う場合も、その支店の人数だけで判定するわけではありません。公式FAQでは、一つの法人・一つの個人事業者全体で数えるとされています。公式FAQ Q3-2で確認できます。
パート、派遣、会社役員は同じ扱いではない
| 人員の区分 | 第20回での確認の入口 |
|---|---|
| パートタイム労働者 | 常時使用する従業員に含むと公式FAQに明記 |
| 派遣社員 | 申請者と直接雇用関係がないため含めない |
| 会社役員、同居の親族従業員 | 公募要領では含めないと記載 |
| 日雇い、短期・季節雇用、試用期間中 | 日雇い、2か月以内の期間雇用、季節的業務の4か月以内の期間雇用、試用期間中は、公募要領上の除外に該当するか確認 |
「パートだから全員除外」「短時間だから0.5人」といった判断を先にしないでください。第20回の公式FAQ Q2-3では、パートタイム労働者を常時使用する従業員に含むとしています。賃金引上げ特例の算定に使う人数の考え方とは別です。
雇用契約の更新や試用終了、本採用、役員と従業員の兼務などがある場合は、名称だけで除外せず、契約期間と実態を整理してください。試用期間を終えて本採用になった人は人数に含めます。境界に当たる人がいれば、資料をもとに担当事務局へ確認しましょう。
開業状況・過去の採択歴など、人数以外の条件

開業届だけでなく、事業を始めているか
一般型・通常枠では、申請時点で開業していない創業予定者は対象外です。開業届を出していても、開業日が申請日より後の場合や、事業を始めた実態がない場合は対象になりません。
開業したばかりで決算や確定申告を一度も迎えていない場合は、その状況に応じた提出資料があります。必要書類が通常の事業者と違うことと、申請できないことを混同せず、売上の記録等を整理して確認してください。公式FAQ Q2-6と公募要領の必要書類一覧が手掛かりになります。
過去の採択歴や、ほかの申請との関係
過去に一般型、コロナ特別対応型、低感染リスク型ビジネス枠、創業型で採択されて事業を実施した場合は、原則として、事業終了月の翌月から1年間が経過し、所定の事業効果等の報告(様式第14)の提出を完了している必要があります。事務局から指摘された不備も申請締切までに解消します。過去と異なる事業であることが必要で、代表者の変更によって利用歴がなくなるわけではありません。
過去に卒業枠・小規模事業者卒業加点で採択され事業を実施した事業者は、人数が減っても対象外です。創業型に申請中または採択されている事業者も対象外とされ、一般型・通常枠と創業型の同時申請はできません。
第20回で採択されて事業を実施した後、将来再申請する場合は、上記の報告完了後に、さらに1年間の経過が必要です。今回の応募条件と、その後の再申請条件を区別して、公募要領5〜6ページ・公式FAQ Q2-9〜Q2-12を確認してください。
資本関係や課税所得の条件
法人は、資本金・出資金が5億円以上の法人に、直接または間接に株式を100%保有されていないことなども必要です。また、申告済みの直近過去3年分の課税所得の年平均額が15億円を超えていないことが要件にあります。
多くの小規模事業者には馴染みの薄い条件でも、親会社がある場合等は人数だけで判断しないでください。資本・所得の条件を確認します。
迷う条件を整理して、次の準備へ進む

商工会・商工会議所の会員でないと申請できませんか
公式FAQでは、会員・非会員を問わず応募可能とされています。管轄の商工会・商工会議所へ相談し、様式4の発行等の準備を進めます。公式FAQ Q2-1
対象者なら、買いたいものも補助されますか
対象者の要件と経費の要件は別です。事業者として条件を満たしていても、計画に合わない支出や対象外の経費が補助されるわけではありません。対象者の確認後は、予定している取組と見積の内訳を整理してください。
予定している支出の区分や発注時期は、対象経費の詳しい記事で確認できます。
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持続化補助金の対象経費|ホームページ・広告費と使えない支出
持続化補助金の対象経費を第20回のルールで整理。ホームページと広告の区分・30万円上限、対象外の支出、交付決定後の発注や見積・支払の注意点が分かります。
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判断に迷う場合は、事業形態、実際の業務、人員一覧と雇用契約、開業状況、過去の採択・報告状況を用意すると、確認したい点が明確になります。個人名などの情報をむやみに外部へ送るのではなく、まず管轄窓口へ相談内容を伝え、必要な資料と安全な提出方法を確認しましょう。
補助額や自己負担、申請から入金までの全体像も確認したい方は、持続化補助金の総合ガイドをご覧ください。
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小規模事業者持続化補助金の総合ガイド|対象・申請・採択後まで
小規模事業者持続化補助金第20回の対象者、補助額・自己負担、対象経費、様式4と申請期限、採択後から入金までを整理。必要な準備を関連記事へ案内する総合ガイドです。
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