医療・介護許可

障害福祉サービスの指定申請書類|神戸市の事前相談と提出の進め方

神戸市の障害福祉サービス指定申請書類。事前相談から本申請までの準備を示すチェックリストと図面。

「様式をダウンロードしたものの、どこまで作れば事前相談に出せるのか分からない」。障害福祉サービスの指定申請では、最初からすべてのファイルを埋めるより、申請先・サービス・手続きの区分をそろえ、自分に必要な書類を選ぶことが先です。

神戸市では、事前相談の資料と本申請の書類を分けて案内しています。勤務表は別ファイルになっており、同じ一覧でもサービスによって提出する資料が違います。古いひな形や、別の自治体の記事だけで準備しないようにしましょう。

この記事は、神戸市で就労継続支援A型・B型、就労移行支援、共同生活援助(障害者グループホーム)の新規指定を準備する方向けです。最新の書類一覧の読み方、事前相談から本申請までの順番、提出前に照合する点を解説します。訪問系サービス、障害児支援、更新・変更の手続きには、そのまま当てはめないでください。

サービス選び、物件・人員・資金を含む開業全体は、障害福祉サービスの開業・指定申請の総合ガイドをご覧ください。

最初に確認するのは、所在地・サービス・新規指定の3点

指定申請の提出先や日程は、自治体とサービスによって異なります。神戸市内の事業所を予定している場合は、神戸市の事業者向け案内から進みます。兵庫県の様式を見つけても、それだけで神戸市への申請に使えるとは判断できません。

まず、次の内容を一枚にまとめておくと、様式を選ぶ際や窓口へ質問する際に説明しやすくなります。

  • 法人名、代表者、申請準備の担当者と連絡先。
  • 予定するサービス名と定員。複数サービスなら、それぞれの計画。
  • 開設予定地、物件候補、使用する部屋の図面。
  • 希望する指定日と、契約・工事・採用の進み具合。
  • 管理者・サービス管理責任者等の候補と、資格・研修・経験を確認できる資料。

これは準備のための整理です。このメモだけを出せば正式な事前相談が完了するわけではありません。提出資料は、次の公式シートで選びます。

神戸市の公式様式は、3つの資料を使い分ける

必要なファイルは、神戸市「指定(変更)申請の様式一覧」から確認できます。保存済みのファイルがある方も、作業を始める時点で掲載版を見直してください。

資料 使う場面 最初に見るところ
事前相談シート 事前相談の資料を選ぶ 「新規指定」のシート、提出資料欄と備考
提出書類一覧表 本申請の必要書類を照合する 「指定申請」のシート、自分のサービスの列、欄外の注記
指定申請様式一式と勤務形態一覧表 実際の書類を作る 新規指定用の様式。勤務形態一覧表は別ファイル

2027年1月1日指定分からは、事前相談シートに記載された資料を提出する方式です。従来どおり、申請書類一式を事前相談時に提出する方法も認められています。どちらの方法でも、必要資料をそろえて事前相談の期限までに提出します。不足書類があると一式が返却され、期限までに再提出が必要です。提出後の確認で指摘された内容の補正は、本申請の期限までに解消します。

本申請の一覧では、○は必須、△は必要に応じて提出とされています。○の行だけでなく、△に当たる条件と欄外の注記まで読んでください。「ファイルに入っている様式はすべて必要」「隣のサービスと同じ書類でよい」と考えないことが大切です。

定款も、すべてのサービスで一律提出ではない

神戸市の現行の提出書類一覧では、定款の提出は就労継続支援A型に○が付き、B型・就労移行支援・共同生活援助は「-」です。

ただし、定款を添付しないことと、法人の事業目的を確認しなくてよいことは別です。予定する事業を法人が実施できるかは、指定基準や手引きに沿って確かめます。添付書類の有無だけで、法人の準備が終わったと判断しないでください。

また、収支予算書・工賃収支予算書・工賃収支の根拠資料など、A型・B型の欄で求められる資料があります。グループホーム用の準備資料をそのまま使い回さず、サービスの列を縦に追って選びましょう。

書類は「取り寄せるもの」と「計画を合わせて作るもの」に分ける

提出資料の名前が分かっても、すべてを同じ順番で作る必要はありません。以前の勤務先など、相手方の対応が必要な資料は先に依頼し、その間に図面・勤務表・運営規程の整合を取ると準備を進めやすくなります。

以下は資料を扱うための分類です。全サービス共通の提出書類一覧ではありません。実際の提出要否は公式一覧の該当欄で確認してください。

先に取り寄せたい法人・資格・経験の資料

法人の登記事項証明書、必要な職種の資格証・研修修了証、実務経験証明書などは、発行元や証明できる方を早めに確認します。

神戸市は実務経験証明書について、証明者が押印した原本の写しを提出し、原本確認や証明者への照会を行う場合があると案内しています。過去の勤務先への証明依頼が必要なら、提出直前まで待たないようにしましょう。

研修修了証だけでサービス管理責任者として配置できると判断せず、担当予定の職種について、実務経験や研修の種類・時期等を確認します。経歴書、実務経験証明書、勤務形態一覧表に記載する期間や役割も照合してください。

図面・面積・設備の資料は、同じ物件の同じ使い方で作る

平面図、居室等面積一覧、設備・備品等一覧、写真などは、一つの計画を説明する資料です。部屋名、用途、面積、利用定員が食い違わないようにします。

例えば、図面では相談室としている部屋を、運営規程や日課では作業室として使う計画にしていないか。改修後の図面と、改修前の写真を混在させていないか。確認する窓口にも、同じ図面と条件を示すと説明がそろいます。

物件の使用権限を示す資料も、契約名義や使用する範囲を計画と照合します。契約書だけ整っていても、福祉・建築・消防の条件を満たすとは限りません。契約や工事を進める前に、それぞれの担当窓口への確認を行いましょう。

勤務形態一覧表と運営規程は、実際に行う体制を記載する

勤務形態一覧表は、氏名を並べるだけの書類ではありません。誰が、どの職種で、どの時間帯に働き、そのサービスの人員基準をどう満たすかを説明します。兼務する方がいる場合は、同じ時間に別の業務を重ねていないかも確かめます。

運営規程は、公式の記入例を参考にしながら、自分の事業所のサービス・定員・営業日・職員体制等に合わせて作ります。ひな形の文章を残したまま、勤務表と異なる営業時間や職種を書かないようにしてください。

就労系の生産活動を計画する場合は、作業内容、単価、作業量、利用者への支援、賃金・工賃の見込みがつながっているかも見ます。売上の数字だけでなく、その数字をどう見積もったか説明できる資料をそろえましょう。

事前相談から本申請へ、同じ計画を引き継ぐ

神戸市の対象サービスでは、本申請の前に事前相談が必要です。事前相談資料を出しただけで、指定の見込みが確定するわけではありません。

事前相談シートでは、事業実施動機を全サービスで提出すること、対象サービスに応じて支援モデルや利用者の作業手順等を提出することが案内されています。書式を埋めるだけでなく、「なぜ、この地域で、このサービスを、どのような方に提供するのか」を具体的に説明できるようにします。

来庁は必須ではなく、来庁しての相談を希望する場合は日程調整が必要です。提出方法や相談方法は、神戸市の指定(変更)申請案内で確認できます。

指摘事項は、一つの書類だけ直して終わらせない

補正の連絡を受けたら、指摘内容、修正した書類、ほかに影響する書類を一緒に記録します。

例えば、定員を変更すると、付表だけでなく、面積の確認、人員配置、運営規程、事業計画にも影響します。サービス管理責任者の候補を変える場合は、経歴・経験・研修・勤務表の資料を改めて確認します。

事前相談の資料から本申請までに、物件、人員体制、生産活動等の計画が大きく変わる場合は、事前相談からのやり直しとなることがあります。大きな変更が生じたら、書類だけ差し替えてよいと自己判断せず、指定担当へ伝えて進めてください。

消防の提出資料が変わっても、適合確認は必要

神戸市は消防法適合確認書類の提出を取りやめ、消防の事前協議書を使う取扱いを案内しています。しかし、消防法への適合、必要な届出や検査まで不要になったわけではありません。

消防への相談には、消防局の申請・届出ページにある「障害福祉サービス事業開設に伴う事前協議書」を確認します。福祉側の提出資料と、消防側で行う手続きを分け、建物・工事の状況を伝えて必要な対応と日程を早めに照合してください。

日程は「事前相談・本申請・補正完了」を別々に管理する

指定希望日だけを決めても、提出に間に合うかは分かりません。神戸市の月別日程表で、少なくとも次の3段階を予定表に入れます。

  1. 事前相談資料の提出期限。
  2. 事前相談の指摘を解消し、本申請を行う期限。
  3. 本申請後の審査・補正や、必要な検査等を終える期限。

例として、2026年11月時点の神戸市の表では、2027年3月1日指定を希望する場合、事前相談資料は2026年11月30日、本申請は2027年1月7日が期限です。この日程は神戸市の当該指定月の例であり、ほかの月や自治体に流用できません。

提出する時期には月ごとの違いがあるため、「何か月前の何日」と覚えるだけでなく、必ず公式の月別日程表で確認してください。郵送は期限日の必着です。

神戸市の案内では、原則として指定希望月の前月10日までに、提出書類の補正を解消する必要があります。建物・消防関係の手続きや写真の提出時期も、現在の案内と個別の進捗に合わせて確認します。

標準処理期間は30日とされていますが、土曜・日曜、祝日、年末年始や補正にかかる期間等は含まれません。準備を始めて30日後に開業できるという意味ではありません。期限内に提出しても、不備の内容や補正状況によって希望日に指定を受けられない場合があります。

提出前は、書類同士の食い違いを点検する

最後は、書類を一枚ずつ読むだけでなく、同じ情報が載る書類を並べます。

照合する内容 並べて見る資料の例
法人名・所在地・代表者 登記事項証明書、申請書、付表
サービス・定員・営業日 付表、運営規程、事業計画、勤務形態一覧表
職種・勤務時間・兼務 勤務形態一覧表、組織体制図、関係する資格・経験資料
使用する部屋・面積・設備 平面図、面積一覧、設備一覧、写真
生産活動と収支の前提 事業計画、作業内容・手順、賃金・工賃や売上の根拠資料

神戸市の指定申請案内では、正本・副本を各1部作成し、正本を提出、副本を保管する方法が示されています。提出後に追加資料や説明を求められたとき、どの版を提出したか分かるよう、日付を付けて手元に残しましょう。

指定前面談を求められる場合もあります。代理人が同席していても、事業内容等は原則として法人の代表者や管理者等が説明する取扱いです。書類作成を依頼する場合も、運営する側が計画を理解しておく必要があります。

今の準備段階に合わせて、次の確認へ進む

まだ物件・人員・資金の計画が固まっていない方は、開業・指定申請の総合ガイドに戻り、全体の順番を確かめてください。

各サービスの準備を詳しく見たい方は、次の記事へ進めます。

書類の準備が進んでいる方は、最新の公式一覧に沿って、未取得の資料と、計画の照合が必要な資料を分けましょう。窓口へ質問する際は、サービス名・予定地・指定希望日・具体的に迷っている項目を添えると、確認すべき点を伝えやすくなります。

サクセスファン行政書士事務所へ指定申請の準備を相談される場合は、公式一覧、物件の図面、人員の候補資料、現在の申請状況をお知らせください。自治体から指摘を受けている場合は、その内容も合わせて確認します。指定の可否や日程を保証するものではありません。

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制度・様式の確認日:2026年11月6日。申請時は、神戸市の最新の手引き・様式・月別日程表をご確認ください。

  • この記事を書いた人

行政書士 小野馨

平成17年行政書士開業・1973年1月生・神戸市出身。兵庫工業高等学校卒業、慶応義塾大学通信教育課中退。富士通株式会社でシステムエンジニアとして2年勤務。自分のやりたい仕事でないと退職。その後、30以上の職種を経験した後、起業家をサポートするため、平成17年2月に行政書士開業。1000社50業種以上に会社設立・許認可など5000以上の行政手続きを代行。