補助金・助成金

小規模事業者持続化補助金の総合ガイド|対象・申請・採択後まで

小規模事業者持続化補助金の総合ガイド。明るい大理石のデスクに申請書類、電卓、ノートパソコン。

「広告やホームページに使いたい」「自分の事業が対象になるか知りたい」。小規模事業者持続化補助金を検討するときは、補助額だけでなく、対象者、使い道、申請の期限、入金までの資金を一緒に確認すると、準備の順番が見えてきます。

一般型・通常枠の第20回は、2026年12月15日17時が申請締切です。その前に、商工会・商工会議所へ依頼する事業支援計画書(様式4)の発行受付が12月4日に締め切られます。

このガイドは、2026年11月8日時点の第20回公募要領・第9版と公式FAQを基準に、申請前から入金までの全体像を整理します。創業型や過去の公募回とは条件が異なるため、すでに採択された方は、ご自身の採択回の資料を使ってください。

持続化補助金の流れ。対象確認と計画、申請、採択と見積提出、交付決定、事業実施と支払、実績報告、金額確定と請求、入金。採択だけでは発注を始めない。

まず「自分が対象か」を確認し、次に「販路開拓の計画と経費」、その後に「様式4と電子申請」へ進みます。採択後の方は、最後の章から交付決定・実績報告の確認へ進めます。

小規模事業者持続化補助金とは?対象者と補助額

小さな店舗で事業資料を確認する経営者と従業員のイメージ
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持続化補助金は、小規模事業者が自ら経営計画を作り、販路開拓などに取り組む費用の一部を補助する制度です。申請には審査があり、条件を満たせば自動的に受け取れる給付金ではありません。

個人事業主・法人の対象と従業員数

一般型・通常枠は、会社、商工業者である個人事業主、一定の要件を満たすNPO法人などが対象になり得ます。日本国内に居住する個人、または国内に本店のある法人等であることも必要です。

主な業種 常時使用する従業員数の基準
商業・サービス業(宿泊業・娯楽業を除く) 5人以下
宿泊業・娯楽業 20人以下
製造業その他 20人以下

一人で営む事業でも対象になり得ます。一方、人数が基準内というだけでは足りません。事業形態、開業状況、資本関係、過去の補助金利用なども確認します。第20回の公式FAQではパートタイム労働者も常時使用する従業員に含めるため、古い記事の人数計算を流用しないでください。

従業員の数え方や再申請の条件は、対象者の詳しい記事で確認できます。

補助金の対象者と従業員数。明るい大理石のデスクに書類とノートパソコン。
持続化補助金の対象者は誰?個人事業主・法人と従業員数の数え方

持続化補助金の対象者を、第20回の公募要領に沿って解説。個人事業主・法人の対象範囲、従業員数とパートの数え方、開業・過去の採択歴などの条件を確認できます。

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一般型・通常枠と創業型は別に確認する

このガイドの中心は一般型・通常枠です。創業型の第4回には、創業後1年以内という条件に加え、特定創業支援等事業の支援を受けた日、開業日・設立日などの要件があります。「開業したばかりだから創業型」とは決めず、両方の日付と証明書を確認してください。

創業型は補助上限200万円、補助率2/3で、インボイス特例の対象なら50万円を上乗せします。一般型・通常枠との重複申請はできません。創業型の公式公募ページで、ご自身に合う区分を確認できます。

補助率・上限額と特例の条件

一般型・通常枠の基本は、補助率2/3、補助上限50万円です。第20回の上限は次のように分かれます。

利用する区分 補助上限
通常の上限 50万円
インボイス特例 100万円
賃金引上げ特例 200万円
両方の特例 250万円

上限は受け取れることが決まった金額ではありません。対象経費、補助率、審査や実績確認の結果により、実際の金額が決まります。賃金引上げ特例のうち赤字事業者には、要件を満たす場合に補助率3/4が適用されます。

第20回の賃金引上げ特例は、2027年4月から2028年3月までの一人当たり給与支給総額を、その直前の12か月と比べて3%以上増加させるなどの要件です。過去回の「最低賃金を50円上げる」という説明だけでは判断できません。

特例の要件を満たさないと、上乗せ分だけでなく補助金全体が交付されない場合があります。上限額を増やす前に、事業終了時まで条件を守れるか、必要資料を用意できるかを確認してください。第20回公募要領

補助金は後払い。自己負担と立替資金を分ける

補助金が振り込まれるのは、事業を実施し、支払いと実績報告を終え、金額の確定・請求を経た後です。最初に経費を支払う資金が必要になります。

たとえば、補助対象経費75万円、補助率2/3、補助額50万円として認められる仮例なら、最終的な自己負担は25万円です。ただし、入金前には75万円の支払いを用意します。この例は税・対象外経費を省いた説明用の計算です。実際には消費税の扱い、対象外支出、支援料金なども資金計画へ入れてください。

対象経費と経営計画は、販路開拓の目的から考える

商品や資料を並べ、販路開拓の取組を計画するイメージ
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「買いたいものが補助されるか」から始めると、対象外の経費や説明しにくい計画が残ることがあります。先に、誰に何を届けて売上につなげるかを決め、そのために必要な支出を整理しましょう。

対象経費は8区分。日常の支出なら何でも使えるわけではない

第20回の対象経費は、機械装置等費、広報費、ウェブサイト関連費、展示会等出展費、旅費、新商品開発費、借料、委託・外注費の8区分です。

経費区分に名前が当てはまっても、次の条件を満たす必要があります。

  • 補助事業のための使用目的が明確であること。
  • 原則として交付決定日以降に発生し、事業期間内に支払いを終えること。
  • 見積書、請求書、振込記録などで内容と金額を確認できること。

通常の営業で使う費用や汎用的なパソコン等が、そのまま対象になるわけではありません。見積書は総額だけでなく、品目・作業内容・数量を確認してください。

ホームページと広告は、区分・上限・組合せを見る

第20回では、ウェブサイト関連費と広報費の補助金交付申請額は、それぞれ30万円が上限です。それぞれ単独での申請はできませんが、両方を組み合わせた申請は可能と公式FAQで示されています。

SNSなどのインターネット広告は広報費、ホームページ制作等はウェブサイト関連費として確認します。「ネットで使う費用は全部ウェブサイト関連費」と一括りにせず、制作・運用・広告配信の内訳を分けると確認しやすくなります。公式FAQ Q3-20

経営計画は、現状・顧客・取組・経費・効果をつなぐ

計画は「ホームページを作る」「設備を買う」で止めず、なぜその取組が必要かを説明します。

たとえば、店頭客中心の事業が新しい顧客へ届けたいなら、現在の客層や売上、狙う顧客の困りごと、商品・サービスの強み、その顧客に知らせる方法、必要経費、実施後に確かめる成果を順につなげます。これは考え方の例で、特定の取組が採択される保証ではありません。

顧客像が曖昧なら顧客・市場の確認から、取組が決まっていれば経費の内訳と成果の測り方から準備できます。対象経費と経営計画の詳しい記事では、区分ごとの注意点や書く順番を確認できます。

持続化補助金の対象経費。使える費用と使えない費用を確認する書類と電卓。
持続化補助金の対象経費|ホームページ・広告費と使えない支出

持続化補助金の対象経費を第20回のルールで整理。ホームページと広告の区分・30万円上限、対象外の支出、交付決定後の発注や見積・支払の注意点が分かります。

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持続化補助金の経営計画の書き方|現状・課題・販路開拓をつなぐ

持続化補助金の経営計画の書き方を、第20回の記載項目と審査観点から解説。現状・顧客・強みを販路開拓と数字の目標につなげ、初稿を作る方法が分かります。

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第20回の申請方法と締切|様式4を先に準備

必要書類を確認しながら電子申請を準備するイメージ
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申請書を完成させるだけでなく、地域の商工会・商工会議所による確認と電子申請まで終える必要があります。二つの締切から逆算してください。

準備・手続き 第20回の日付
申請受付開始 2026年11月5日
事業支援計画書(様式4)の発行受付締切 2026年12月4日
電子申請の締切 2026年12月15日17時

様式4は、発行を依頼すればその場で受け取れるとは限りません。受付締切後は発行依頼ができないため、計画の相談や面談日程を含めて早めに管轄窓口へ連絡します。

GビズIDと必要書類を先にそろえる

申請は電子申請です。GビズIDプライムまたはGビズIDメンバーの利用準備を行い、登録情報が現状と一致しているか確認します。仮登録のプライムアカウントでは申請できません。IDやパスワードを支援者へ渡さないでください。

必要書類は法人・個人・NPOなどの形態や、利用する特例によって異なります。経営計画・補助事業計画だけでなく、確定申告・決算関係資料、特例の証明資料などを、最新の公式チェックリストで確認します。マイナンバーがある書類は、番号をマスキングして提出します。

商工会・商工会議所により様式4の進め方が異なる

商工会地区では電子申請システムで発行を依頼し、面談・確認後にシステムへ反映される流れです。商工会議所地区では管轄窓口へ発行を依頼し、発行された資料をPDF化して申請へ添付する流れです。

所在地の管轄と案内を確認し、他地区の手順をそのまま使わないようにします。社外の代理人だけで相談・発行依頼を進めることはできません。事業者自身が計画を説明できるよう準備してください。

提出前は、添付漏れと申請完了を確認する

書類の入力・アップロードが終わっても、保存しただけでは提出完了になりません。添付ファイルの内容や特例選択を確認し、締切前に申請を完了させます。申請状況を確認できる記録も残してください。

商工会議所地区の公式応募ページと商工会地区の公式申請ページで、最新の資料・システム案内を確認できます。詳しい準備順と添付資料は申請方法の記事へ進んでください。

持続化補助金の申請方法。電子申請と様式4を確認する明るいオフィスのデスク。
持続化補助金の申請方法|電子申請と様式4の準備・締切

持続化補助金の申請方法を、GビズID、計画と必要書類、様式4、電子申請の順に解説。第20回の様式4受付締切と申請締切、商工会・商工会議所の手順の違いも確認できます。

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採択後から入金まで|交付決定と実績報告を確認

事業の実施資料と支払記録を確認するイメージ
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採択の連絡が来ても、すぐに発注してよいとは限りません。採択後には見積書等の確認と交付決定があり、その後に事業を実施します。

採択後は見積を提出し、交付決定日を確認する

採択後は価格の妥当性を確認できる見積書等を提出します。交付決定前の発注・契約・支払いは、原則として対象外です。展示会の出展申込みには例外がありますが、支払いまで先に行ってよいという意味ではありません。

第20回の見積書等の提出期限は2028年2月29日です。これは発注を先に進めてよい期限ではなく、見積提出を放置してよいという意味でもありません。予定する取組の実施時期に間に合うよう、採択後の案内に沿って準備します。

発注から支払いまで、取引ごとに証拠を残す

交付決定日を確認したら、承認された計画と経費に沿って発注します。見積、発注・契約、納品、請求、支払い、完成物や実施状況を、同じ取引として追えるよう整理してください。

計画内容を変更するときは、実行する前に必要な承認手続きを確認します。支払いを終えたことだけでなく、期間内に成果物を使ったことや広告を配信したことなども説明できるようにします。

実績報告の期限と、賃金引上げを選ぶ場合の例外

第20回の補助事業実施期限は2028年3月31日です。実績報告は、支払いまで含めた事業終了日から30日を経過した日、または2028年4月10日のうち、早い日までに行います。

賃金引上げ特例または賃金引上げ加点を選ぶ場合は、補助事業の終了日が2028年3月31日となり、それ以前に実績報告はできません。取組が早く終わった場合も、一般の期限計算だけで提出日を決めないでください。公式FAQ Q6-1

実績報告と証拠書類の確認後、補助金額が確定し、精算払いの請求を経て入金されます。提出すれば直ちに入金されるわけではないため、資金繰りには確認・修正に対応する時間も見込みます。採択後、証拠書類、実績報告の各記事で、現在の段階に必要な作業を確認できます。

持続化補助金の採択後。交付決定から実施までの手続きを示す書類とデスク。
持続化補助金の採択後にすること|交付決定前の準備と注意点

持続化補助金の採択後にすることを、交付決定前の見積・日程準備から発注、変更、実績報告まで整理。第20回の期限と、賃金引上げ特例・加点の報告時期の違いも確認できます。

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持続化補助金の見積書と相見積。取引書類をそろえる明るい大理石のデスク。
持続化補助金の見積書・相見積|必要書類と取引ごとの整理方法

持続化補助金の見積書・相見積について、第20回の税込50万円超の基準、中古品の別条件、1社しか取れない場合、見積の内訳、支払・証拠書類の保存を整理します。

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持続化補助金の実績報告と入金。提出から精算までの書類を確認するデスク。
持続化補助金の実績報告と入金|提出書類・期限・精算払請求

持続化補助金の実績報告の期限・必要書類から、額の確定、精算払請求、入金後の保管まで解説。第20回の30日ルールと、賃金引上げ特例・加点の例外を分けて確認できます。

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自分で進めるか、申請支援を利用するか

自分で計画を作成して窓口へ相談する進め方も、専門家の支援を利用する進め方もあります。外部へ依頼する場合は、申請前の支援だけか、採択後の見積・変更・実績報告まで含むかを確認し、料金の総額と発生時点を比較してください。

支援を受けても、計画を検討して説明するのは事業者自身です。第三者の支援は、無償の場合も含めて支援者と支援料金の申告が必要です。料金・依頼範囲の詳しい記事を参考に、必要な支援を選びましょう。

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条件や準備の順番で迷う方は、事業内容、申請する公募回、予定する取組、現在までに準備した資料を整理してからご相談ください。個別資料は、必要な範囲と提出方法を確認してからお送りください。

制度の判断は、公募要領の改定や個別条件で変わることがあります。申請・発注・実績報告の前には、ご自身の公募回の最新の公式資料を確認してください。

  • この記事を書いた人

行政書士 小野馨

平成17年行政書士開業・1973年1月生・神戸市出身。兵庫工業高等学校卒業、慶応義塾大学通信教育課中退。富士通株式会社でシステムエンジニアとして2年勤務。自分のやりたい仕事でないと退職。その後、30以上の職種を経験した後、起業家をサポートするため、平成17年2月に行政書士開業。1000社50業種以上に会社設立・許認可など5000以上の行政手続きを代行。